お礼のことば

9月21日の葬儀にて、
述べさせていただきました、
お礼のことばです。

お通夜にご参列いただいた皆様、
葬儀にお越しいただけなかった皆様、
遠い海外で私達を見守ってくださっている皆様に
あてて、お礼を述べさせてください。


* * * *


本日は、お忙しいところ、夫・修一の葬儀にご会葬くださいまして、誠にありがとうございます。
このように大勢の方々にお見送りいただき、さぞかし夫も喜んでいることと存じます。


あまりにも早い別れに、困惑していらっしゃる方々も多いかと思います。
野人のような、原人のような生命力溢れる彼のたたずまいに、
病魔が入り込んでくる余地は、まったくを持って想像できなかったかと思います。
私も、彼のその眩しいくらいの生命力に憧れ、彼を愛おしく思ったひとりです。


夫は生前、修ちゃんとか修さんとか、娘にはトッチャと呼ばれ、年上の人にも年下の人にも、男にも女にも愛され、慕われておりました。
音楽好きでライブ活動をし、その仲間を中心に、いつも楽しい企画を立てては、人を集め、人生を楽しんでいました。
 

彼に出会う人、ほとんどの人が彼の「良さ」を、感覚的に感じる事ができ、
たちまち彼を好きになったことでしょう。


それは、
おおらかで、優しくて、
人なつっこくて、ユーモアがあって、
人を驚かせるのが好きで、人を褒めることが好きで、
バカバカしいことが好きで、たくらむことが好きで、
細かいところにこだわりがあって、笑い声が大きくて、
少し危なっかしくて、

そんな誰からも愛されるキャラクターを、
あまりにも自然に持っていた彼でした。

そんな彼の周りには、たくさんの人が集まり、
いつもエネルギーのある場所を作っていました。

かっこいいギターを弾いて、変な格好でキーボードを弾いて、
最高のライブパフォーマンスが目に焼き付いています。



2年半前に娘のメイが生まれ、私達、トッチャとママとメイは、幸せ絶頂の生活を送っていました。
そして、メイがちょうど1才半を迎えるころ、病魔が彼を襲いました。

3度の手術、放射線治療、先の見えない抗ガン剤治療を続け、
辛く過酷な病状のなかでも、
彼は、泣き言も、愚痴も、いっさい言わずに、
いつも「修ちゃんっぽく」て、
どんな状況でも冗談やギャグを言い、
メイとわたしや、家族や友人を楽しませ、気遣ってくれました。


息を引き取る寸前まで、彼の独特のユーモアで、周りの人、
みんなを楽しませてくれました。
そして、最後の最後まで、
修ちゃんが必ず奇跡を起こすと、ただでは済まさない男だと、
みんなが信じていましたが、
叶わぬところとなってしまいました。


少しずつ蝕まれる体、出来なくなる事が増えていくこと、
変化していくことが不安でたまらなく、
辛くてたまらなかったはずです。


それでも、ずっとずっと修ちゃんは変わらず、病気であることをしっかりと受け入れ、
無理にがんばりもせず、自然に私たちと過ごしてくれました。

そんな彼を心から誇りに思い、尊敬します。



あまりにも早い別れに、私は、まだまだ受け入れることはできません。
これから長く続くはずだった、トッチャとママとメイの楽しく愉快な生活は、
簡単に思い描く事ができます。
それが叶わなくなってしまったこと、とても悔しいです。


ですが、子煩悩で家族思いの彼ですから、
形を変えても、ずっとずっと、そばにいてくれると思います。
そして、たまに、私達を驚かせるような、
何かサインをくれるような気がします。


これまで、彼を慕い、愛してくれた皆様、
支えてきてくれた皆様に、
心から御礼申し上げます。


メイとふたりの生活になりましたが、
いつでもトッチャの存在を感じながら、
強く生きて行きたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。


妻・市川麻里子


♪♪♪


このあと、プラズマ11の相方、
ダッチャンのかけ声で、

「シューちゃん!」コール。