明らかになる症状

 
 午前中、保育園のわくわく祭りの実行委員会があり、それに私が行くことをなかなか覚えてくれない。何度言っても時間を忘れる。忘れっぽいから書いておこうと言っている。自分なりに対処法を見つけようとするあたり、真面目な性格が出ている。


 実行委員会から帰り、今日は、どこにも行かないでゆっくり過ごそうということになる。元気な芽生の相手をひたすらしている。とても楽しそう。

 しかし、朝から頭痛を訴える。吐き気も若干あるとのこと。横になる時間も長くなっている。

 あきらかな変化に不安でたまらなくなり、明日、病院へ行くことにする。
 とりあえず今日のところはゆっくりしよう。


 3時にホットケーキを焼き、3人で食べる。
「芽生と同じおやつが食べられるようになって嬉しいなぁ」とニコニコしながら言っている。
 本当にそうだ。幸せでたまらない時間。

 夕方、突然、
「病院に行って来る」と言って、鞄をさげている。

「えっ? なんで? 今日は日曜日だよ。しかも夕方だし。病院は明日だよ。」
と、私も錯乱しながらたしなめる。

「あっ、そうか。てっきり今日かと思ってた」
と、耳を疑いたくなる発言をする。

一連の不可解な言動、奇行にとても不安になり、昭治くん(義弟)にすぐに電話する。

「修ちゃんの様子がおかしい。変な行動をとるし、記憶が錯乱しているようだ」と、混乱しながら伝える。

修ちゃんも昭治くんと電話で少し話したあと、再び私にかわり、
「やっぱり、何か変だ。話し方もおかしい。明日、必ず病院に連れていったほうがいい」と。

 修ちゃんはますます頭痛がひどくなり、吐き気もひどくなり、ずっと横になっている。
 芽生は、不思議そうな顔でトッチャの周りにまとわりつき、顔をのぞきこんだり、鼻をつまんでみたりと、ふざけて遊んでいる。

 私は、ただ様子を伺うことしかできず、不安で不安でたまらない。

 早く明日になってほしい。