経過は良好か

 
 昨日の緊急手術から一夜明けたが、あまりよく眠れず、朝からだるさをひきずって芽生を保育園に送り、会社へ。

 会社のみんな、とてもとても心配そうにしている。池ちゃん、サイトさん、マチには、病状のこと、先々への不安と恐怖、気持ちの不安定さをなるべく正直に話す。
 みんなも修ちゃんのことは大好きなので、絶句しながら目頭を熱くしながら親身に聞いてくれる。

 そして、大きな仕事を抱えているので、これをちゃんと進められるか自信がない。
「仕事のことはなんとかなるから、大丈夫」と少しでも私の負担を少なくできるよう元気づけてくれる。ありがたい。付き合いがとても長い仲間なので、いろいろ説明しなくても大体のことは察してくれる、素晴らしい同僚。

 お昼前、TI大学病院から電話がかかってくる。昨日の今日なので、何事か!と焦り、恐る恐る電話にでたところ、

「ご本人から伝言なんですけど、マスカットみたいなぶどうが食べたいそうです。あと、お茶も買ってきてほしいそうです」と。
力が抜ける。。。マスカットみたいなぶどうって。。。思わず笑ってしまう。マチも爆笑している。

察するに、術後の経過はよく、まぁ、元気ということなのだろう。


 今日はほとんど仕事にならず、夕方早々に病院へ向かった。マチと友子さんがマスカットをお見舞いに差し入れしてくれた。高級そうな箱入り。みんな本当に優しい。
 ありがたくいただいて、会社を出た。

 ベッドをのぞくと、少し疲れた表情で横になっていた。術後で熱が出てるし、気持ちわるいとのこと。でもマスカットは食べた。

 
 病室から見えるワシントンホテルが眺めが、リゾート地のホテルぽいと、気分よさそうなことを言っている。

 私は先の見えない状況に不安と恐怖で胸がいっぱいになっている。修ちゃんはどう思っているのだろうか。

 脳腫瘍の告知をうけても、取り乱すこともなくうろたえることもなく、努めてマイペースにしている。私を気遣っているには間違いないのだが。
 でもこんなに恐ろしいこと、恐怖に思っていないわけがない。