七夕の日のお見舞い
今日は七夕。先日くくり付けた短冊の願いが叶ってほしい。こんなに真剣に短冊に願いをこめたのは初めてだ。
午前中、修ちゃんの会社へご挨拶と傷病手当などの説明にうかがう。
社長さんと経理の方が迎えてくれた。同僚の皆さんが心から心配してくれているのが伝わってくる。私は経緯と現在の状況を話す。社長さんから最近の修ちゃんの病気に前兆と思われる行動など、詳しく聞く。
本当に本当に辛かったし、頑張っていたのだと心が痛くなった。
社長さんも「ああいう人ですから、みんなに心配かけないように頑張ってたんですね。とにかく頑張ってなおしてくださいね。待ってますから」と優しい言葉をかけてくれた。職場に恵まれている。
昼過ぎに、芽生と母を連れて修ちゃんのお見舞いに行く。芽生には可愛いワンピースを着せて、おめかしさせる。普段からニコニコ笑いとっても愛嬌のある娘なのだが、今日は一段と可愛らしい。
エレベーターを上がると、ロビーで修ちゃんとヒロミが話していた。
芽生は元気にエレベーターを降り、すぐにトッチャを見つけ、「わーーー」と走りだす。修ちゃんも嬉しそうに満面の笑みを浮かべて、
「おー、メイーー!」と大きな声で呼んでいる。
私は、その姿が何より嬉しくて、目頭が熱くなる。
広いロビーで芽生は興奮し、落ち着きなくあっち行ったりこっち行ったりして、修ちゃんと私の手を煩わす。煩わされることが、幸せだと感じる。
絵本を読んだり、しまじろうで遊んだりして過ごし、2時間くらいして母と芽生は帰っていった。
修ちゃんとヒロミと三人で、わりとくだらないことばかり話し、日が暮れたころに私たちも帰る。
ヒロミとの帰り道、病状の不安さを泣きながら語り合う。