サクラの季節
3月30日(土)
ちょうど一年前、サクラが咲き始めた頃だったか、夫は耳の聞こえにくさ、閉塞感をうったえ始めた。その頃、残業も多く日々仕事が忙しく、それでもお気に入りの「Bianchi」のロードバイクで、元気に職場まで約1時間のサイクリング通勤をしていた。
1歳になる可愛い芽生に早く会いたくて、急いで自転車をこいで行ったり来たり。
思い起こすと、その頃、例年より頻繁に体調不良をうったえていた。熱っぽいとか頭が痛いとか。だけど、家族の中心はいつも芽生のことであり、芽生の体調の変化にこそ敏感になっていたが、夫の体調の変化は差し当たって重要視していなかった。
眩しいくらいに生命力あふれ、お墨付きの健康体タイプだったから、なおさら。
でも、耳の閉塞感を言い出したときにはさすがに、耳鼻科を受診するよう薦めた。
すぐに受診したが、「たいしたことないです、、、様子をみましょう」との腑抜けな診断。街で一番混雑している人気の耳鼻科なんてそんなものか。
病気が発覚したのは、それから3ヵ月後のこと。
健康だけには自信がある夫は、まぁそのうち治るだろうと過信していた。
そして芽生と一緒に花見宴会も存分に楽しんだ。
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一年たって、私達の生活、人生観、価値観、すべてが激変した。激変せざるおえない状況。
今年は花見らしい花見も宴会もせず。道々のサクラを眺める。東京はサクラが多い。
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トッチャの通勤用のヘルメットと芽生の通園用のヘルメットは、変わらず仲良く玄関に置いてある。
ここしばらくは、トッチャのヘルメットはおとなしく、芽生のヘルメットだけが出動している。