かくせない疲労


5月2日(木)

1日、夫の入院日で朝早くからでかける。顔なじみの看護士さんに迎えられ、夫もほっとした表情。もちろん私も。
夫のふらつきは、日増しにひどくなっている。直立していることが難しそうで、Tシャツを着替えながら後ろに転がるのを目撃し、心配が積もる。

病室に入り落ち着いたところで、私は一度会社に戻り、夕方再び病院へ。疲労困憊、体力的にキツい。


***


2日、明け方頃から急に胃に激痛が走り、嫌な兆候。極度の疲労やストレスが貯まるときまっておこす、胃腸炎だ。正直な身体の叫び。

胃がぞうきんのように絞られる痛さ、とても立ち上がることもできず、泣きながら母に芽生の送りを頼む。
力を振り絞ってかかりつけの内科へ。薬をたくさん処方されるが、あまりの痛さに、もらってすぐに痛み止めを飲む。でもなかなか、というか全然きかない。

とにかく寝るしかないと、夕方まで寝る。ほとんど回復していないが、手術にあたっての家族説明会にでかける。これは逃すわけにはいかない。
母が心配のあまり、同行してくれる。芽生を保育園でひろってその足で。

夫と、昭治くん、千恵ちゃん、ヒロミ、と母と芽生と私で、現在の病状と今回の手術にあたっての詳しい説明を聞く。
S島先生から変わり、新しい主治医は、若く、情熱的で誠意のあるいい先生だ。分かりやすい説明。
そのおかげで、手術への不安も少しは解消されるが、夫の病気の恐ろしさ、厳しい現実も知らしめられる。

芽生はナースセンターのカウンターに飾ってある、金魚鉢を見つけて、「お魚だよ〜!」と喜ぶ。千恵ちゃんの手をとって見に行ったり、あちこちパタパタと病棟を走り回っている。
芽生の可愛らしい声が脳神経外科病棟の重い雰囲気を、少しだけ明るくする。

手術の前日まで外泊となり、夫を乗せて帰る。私の体力は限界で、ものすごい危険運転
無事帰宅後、布団に倒れ込む。