強い人

 
5月9日(木)

手術の翌日、朝からそわそわと落ち着かない。
吐いているんじゃないか、あちこち痛いんじゃないか、緊急の事態が起こるんじゃないか.....と。
すべて病院にお任せしてあるし、私には何もできないのだけど、心配な気持ちだけが先走ってしまう。


会社を早退して病棟へ行ってみると、既にICUから一般病棟に戻ってきていた。 
まず、ナースセンターで仲良しの看護士さんに様子を聞くと、
「けっこう、元気ですよ。昼食も少し食べたみたい」とビックリするようなことを言ってくれる。
なにごとだ! 全身の力が抜け、ほっとする。


病室へ入ると、言われたとおり、けっこう元気そう。前回の手術後とは大違いで、身体をを少しだけ起こして、「オー!」と重そうに右手を上げている。

そうは言っても、ぼーっとしているし、あちこち痛いと言っているが。先生からも一時的に目眩や吐き気が強まると言われているので、安心もできない。
吐き気はそれほど無さそうだけど、まだ立ち上がれないし、立ち上がったら目眩がひどいのだろう。
でもまぁ、見る感じ、昨日の今日にしては、かなりの快復力だ。

この1年の間で、今回が3回目の手術になる。
前回が本当に酷かったので、今回が嘘のように軽く思える。同じ脳でも触る場所によってこんなにも違うのか。


夫はこの試練に本当によく耐えているし、よく頑張っている。きっと、生来の不死身さがこの事態を支えているのだろう。
強い人で本当によかった。



芽生は、このところの出来事、トッチャもママもあまり家にいない事で、不安定になっているように感じる。
異常にバアバに執着して離れない姿が見られる。絶対的に安心できる場所が、今はバアバの懐なのか。

2歳のイヤイヤ期で、難しい時期というのもあるけど、それに加え、幼い芽生に抱えさせてしまっている、不安な気持ちが、いたたまれなくなる。