お地蔵さん

  
7月24日(水)

先週5日間のテモダール治療(第10クール目)、かなり夫の身体にこたえたようだ。
無理もない。徐々に増やされているテモダール薬は、今や彼の体重に対して最高の量(360mg)に達している。

起き上がり、何かをすることも難しいようで、一日のほとんどを寝て過ごしていた。
立ち上げれば振らつき、目眩も激しく、足を踏み外して転びそうになることもしばしば。

私は、その姿を不安な気持ちで見守り、たまに優しい言葉をかけてあげることくらいしかできない。
この治療期間ばかりは仕方がないとはいえ、知らず知らずに私自身も不安によるストレスが溜まり、気が病む。

ようやく治療を終えるが、今週に入っても、夫は、まだふらつきと目眩が激しく残っている。
私は、それは治療の副作用のせいか、はたまた、腫瘍の悪化か、、、などと、また邪推をして自分を苦しめる。
そんなどうしようもない心労が、自分の体調にも影響する。夏バテもあるのか、どうも調子が悪い。


メイには悟られないよう、メイが起きている間は、がんばってがんばって笑顔と明るさを作る。

いつもよりたくさんメイを抱きしめ、エネルギーを吸収する。例えようもなく触り心地の良いムニュムニュした身体から、瑞々しい活力をゴクゴクと。


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先日、仕事でお世話になっている先生、BFさんから “かさ地蔵” をいただいた。ご自身の趣味の陶芸作品。
BFさんの玄関にいたお地蔵さんが我が家にやってきたこと、物語があるようで楽しい。

メイは「お地蔵さん、かわいいね! いただきますしてるね!」と。
その優しく微笑む可愛らしい顔に、メイも私も夫も思わず笑顔がこぼれる。
笑顔以外の表情が思いつかないくらい、自然に。


6体のお地蔵さんをのぞき込むメイ


そして、こちらも新しく加わった助っ人。
ムーさんが台湾の龍山寺より連れてきてくれた「華佗(かだ)」。
曹操の持病であった頭痛や目眩の治療に当たっていた名医。