日々

 
8月29日(木)


先週試したアバスチン。
効果と副作用の有無や程度を、私たち家族は、毎日、外から見る夫の様子から探ろうとする。
といっても判断の材料は、食欲と顔色と雰囲気とトイレまでの歩行の様子。


頭痛と吐き気は日によって、時間帯によってムラがある。
友人がお見舞いに来てくれている時などは、気分も高揚し、痛みや吐き気も多少散らされているような感じだが、それ以外の時間帯は、それらの困難に向き合い、緩和を求めて強い鎮痛剤を投与してもらう。

そして、ほとんどの時間を眠って過ごしている。


私や家族、友人達が居るあいだ、嬉しそうに明るく愉快に過ごそうとする。だけど、たまに、痛みや吐き気に耐える表情を見せることもある。
眉間の “太い皺” がバロメーター。

マイペースな彼は、辛くなれば遠慮なく、
「ちょっとスリープします」と断って目をつぶる。


彼の発言のひとつひとつは、どれもユニークで、
辛い状況でも、その独特さで、皆を笑わせる。
さすがな人だ。


***


先日撮影したCTの結果を主治医から聞く。

心配されている一番の副作用は、腫瘍付近の脳出血だが、そのような徴候は見られない。腫瘍の広がりはCTでは正確には判断できないが、脳の浮腫がそれほど変わっていないとのことで、著しい変化は無いだろうとの診断。
良くも悪くも横ばい。


願わくばもちろん、少しでも快復していてほしいが、急激に悪化していないのであれば、それで良しとする。ほっとする。


また、9月初めに撮影するMRIで、詳しい状態が分かる。
分かりたいような分かりたくないような、複雑な心境。
吉報はもちろん知りたいが、凶報はいいかげん堪え難い。


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最近いただいた祈りと激励の品々。

お守り、カード、キーホルダー、ダルマ。
個性豊かで温かなメッセージと共に。


私たちを気にかけ、励ましの声をかけてくれる方々、
祈ってくれている方々。
お見舞いに来てくれている、愉快で温かい友人達。

みなさまのお気持ちに救われています。