ワープか

 昨日はまんまと帰省ラッシュにぶつかり、行き同様、12時間のロングドライブになってしまった。
 芽生もさぞ疲れただろうと思いきや、朝は結構はやくに目覚め、サービスエリアでバアバに買ってもらったアンパンマンの人形を振り回しながら「アンパン、アンパン」と言っている。それがおかしくて笑いながら私も起きた。

 3日間の休息でリフレッシュできた。みんなのおかげ。ありがたい。
 そして、長い長い道中、富山の家や金沢の街、どこへ行っても修ちゃんと一緒ならもっともっと楽しいなぁ、という気持ちがつきまとった。絶対にまた一緒に行けるはず。


 午後、芽生がお昼寝から覚めるのを待ち、芽生と父と母と病院へ。
 病室をのぞくと、眺めのいい窓側にベッドが移動していた。修ちゃんは私に気がつくと「オォ〜!」と嬉しそうに起き上がる。私も元気そうな修ちゃんの顔を見て、一気に笑顔になる。
 3日前よりも調子が良さそう。表情が前とは違うとすぐに思った。「芽生も来てるよ!」というと、すぐに立ち上がり、歩行器も持たずに歩こうとしている。嬉しくてたまらないのだ。

 芽生の待つロビーまでとなりで歩いたが、足腰がしっかりしてきているのが分かる。すごい回復力。
 ロビーにつくと元気いっぱいの芽生が「トォー!トォー!」と興奮し、修ちゃんもそれに嬉しそうにこたえる。芽生はトッチャの膝に登ったり、突進したり、甘えたり、忙しそう。途中、ふざけすぎて壁にぶつかり大泣きしたり。
 その光景が本当に微笑ましい。
 

 目の不調については相変わらず悩ましいようだけど、体力的なことについては、この3日間の劇的な回復に、驚きと感動でいっぱいになった。記憶力も話しをしている限りでは、けっこう良くなってきている。

 会えない時間のおかげで、修ちゃんの症状が良い方向にワープしているような気分になる。そのための休息だったのかもしれない。